- 2013-04-11 (木)
- 経営
- 編集
先日、大学卒業後に働いたカネボウの同期と何年かぶりに会うことが出来ました。
カネボウは産業再生機構の傘下で解体され、化粧品は花王に買収されてそのまま
カネボウ化粧品として営業していますが、その他の事業は廃業か売却となりました。
化粧品以外の事業部はクラシエという社名になり、カネボウ化粧品との関係も
無くなってしまいました。
私の同期の1人は経営企画室で大改革の渦中を生き残ってきました。偶然ですが、
大学院の講義で産業再生機構にいた冨山和彦さんの経営共創基盤による授業が
あり、カネボウの事業再生がケースとして取り上げられた直後でした。
私の同期によると、当時は多くの事業が従業員ごと様々な会社に売却され、
明日は我が身でほとんどの社員が覚悟をしていたそうです。他の会社に売却を
されても売却された事業自体が買収側の会社でも低迷して足を引っ張り、結局は
買収した会社で事業が縮小されリストラされた者もいます。
事業再生を果たした側から見ると、とても素晴らしい再建ストーリーに見えます
が、再建される側の従業員から見たストーリーは全く違ったものになります。
やはり、会社はこうなる前に何とか手を打たなければいけないと考えると、問題
を先送りし続けてきた旧カネボウの経営陣の責任は重いと思います。
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